瀧川恵美子


ご案内には「瀧川さんの作る志野は、極めて本格的。倣古を心情として、桃山名品に倣う。」とあつた。その拘りは、白い志野にありました。「使う事で育っていく景色を楽しんで欲しい。」と熱く言われていた。緋色の善し悪しが、作品の善し悪しの判断の中心である志野ですが “育てる” というテーマであれば、瀧川さんの白志野だと思う。特に酒器は、原憲司先生が言われている「桃山造り」で、肉薄の締まった造形と陶肌を感じさせるトロリと薄く流れる釉薬との一体感が、絶妙。「絵を残したいと思い志野に取り組んでいます。」と言われていた。達筆と言える筆の裁きは、確かに絵としても見応えのある作品となっている。

志野四方猪口

6363*H62

赤志野猪口

63*63*H50