畠山純一

- 鎌倉彫・木彫刻・漆工芸・等の製造- 
「何十年 続けてもいても‥ ワクワク おもしろい! あぁ〜 楽しい仕事 ♪ 」 「彫りの下職(下請けの職人)なので、作品評価において矢面に立つ事は有りません。この仕事に満足しているので、作家になり表舞台で活動したいとは思わない。」
「仕上がった作品は、出来がどんなに素晴らしく大満足の作品でも手元に置きたいという執着はない。」
ザ・職人!巧みを磨き、その高みのみを目指し研鑽を積んできた匠です。
作り手紹介頁
伝統鎌倉彫事業共同組合HP 組合員名簿よりhttps://www.kamakurabori-kougeikan.jp/伝統鎌倉彫事業協同組合-1/組合員名簿-は行/畠山-純一/

ぐい呑

60×60×H51
美しい花冠をまとったぐい呑です。

高台から胴に彫られている花弁は、生き生きとした張りを感じます。

口縁への背景に細い線が彫られており、花冠との均衡が保たれています。

細部に神が宿る巧は、職人としての性分が感じられます。

鎌倉皿 2023

8寸 (24.2424cm)
2023年度企画「正子のティータイム『鎌倉皿展』」の出品作品です。鎌倉皿は、厚みのある木地を鎌倉彫工芸館が同一規格で手配されています。参加者(伝統工芸士、等)は、分業制の垣根を越え自由な図案と仕上げで制作しています。本作は、彫り師である作り手が、花を独自の視点で図案化し絶妙な間をとって円形に切り取った景色となっています。花の生き生きとした生命感を感じる力強くしなやかな美しい彫りです。仕上げの漆は、縁や裏面にある朱赤を全体の下地とし、花は黒漆を重ね塗りをしています。経年により透明化する黒漆により花の表情が徐々に変化し深みのある朱赤が現れてきます。また、艶消しの背景も重ね塗りの技術で仕上げており背景として花を引き立ています。この技術により傷に強い仕上げとなっています。二様の仕上げにより「闇に映える花」とでも言いましょうか、クールな印象の作品となっています。いずれも新しい技術ではなく、既存の技術を用いています。伝統工芸の技術が生かされ「まだまだ、やれる事がある」という伝統工芸の底力を証明した作品です。