木俣 薫


OLを経験した後、一念発起し単身唐津へ行き作礼窯・岡本作礼に師事。独自の朝鮮唐津や斑唐津碧彩にて作品を展開。

朝鮮唐津酒呑

7667H43
唐津焼は、朝鮮唐津、斑唐津、絵唐津など、画一的な印象を持っていました。特徴的な朝鮮唐津は、釉薬の流れやコバルト色の出具合、灰釉の色合いなど、作家によって拘りの違いはありますが、印象としては、同じ方向性を持った作陶に見えていました。本作品は、焼成中、薪の灰が降り掛かり、細かな点が現れています。朝鮮唐津の流れと相まって奥行きのある暖かな景色となっています。見込みは、灰の点が灰釉に馴染み地模様のような景色となっています。お酒を注ぐと灰の点が煌めき、味のある景色となっています。本作品は、胴に面取りしてあり、灰釉の流れにアクセトをつけています。今までの朝鮮唐津には、やや冷たい印象を持っていたましたが、本作品には、味わいのある温かさを感じました。

斑唐津碧彩ぐい呑

6157H63
斑の流れと碧彩の流れが相まった美しい景色。手の中で造形された温かみのある形が、手持ちの良さに繋がっている。