1997 京都精華大学芸術学部建築専攻2002 飛騨にて木工修行2004 京都にて椅子張り修行2007 独立2012 美濃に工房を移転「コウゲイとはなんぞや?」個展案内の最後の一文です。本作品は、木目に沿って割り(ヘギ)、木目の美しい流れや力強さを黒漆の外面と対比させ、ヘギ面の美しさを際立たせています。一見、芸術作品です。木を割る方法は、最も古い工法との事。木の部位や割る位置、方向により景色が大きく異なります。作り手は、深い見識によりそれらを見極め、木の無垢個体にしか見えないヘギ板皿8枚組を作り、この大型の一対物も作ります。この作品は、木の全体を支える下部の為、美しく力強いうねりの景色となっています。平置けば、見立て大盛り皿見立てにもなり、豪快かつ繊細な盛り付けが想像できます。これぞ工芸!これこそが、技術を駆使し作り込んだ芸術作品とは、一線を画す「コウゲイとはなんぞや?」の答えの一つだと思います。