富田啓之


食卓を彩るうつわから、ホテルや旅館の壁面まで、暮らしに関わる幅広い分野での陶作品を制作しております。先達の仕事に敬意を表しつつ、常に新鮮な視点を大切にしたいと思っております。《作り手HPより》

金彩市松文ぐい呑

68*70*H46
伝統的な市松模様が釉薬の自然な流れに描かれています。金・プラチナ彩は得てして主張が強すぎがちですが、本作は白化粧による土味と相まってバランス良く、品よく描かれています。描き方、位置取りなどに画力を感じます。金彩を多く使われている作品は苦手ですが、組まれたプラチナ彩により景色に溶け込み深みが出てとても良い感じです。

炭化粉引耳盃

《閃光のアトモスフィア》

80*66*H40
富田作品の印象は、綺羅びやかでインパクトのある作品群ですが、この作品は真逆で何も纏わない富田さんの「素」が伝わってきます。粉引の炭化は初めてでホックリした景色が良い感じです。富田氏談匣鉢(さや)に木炭といっしょに入れて、丁寧に焼成した作品です!金彩のように原価はかかってないですが、数が焼けないので、意外と手間は掛かってます!笑